ヘビトンボ


 珍しくヘビトンボが我が家にやってきました。飼い犬が匂いを嗅いでいるので何だろうと行ってみると、ヘビトンボです。鼻でも噛まれると大変と犬を離しました。ヘビトンボは英語でDobson fly  と呼ばれ、名前の由来は、触ろうとすると大あごで噛みついてくる姿が蛇に似ているからだといわれています。
 トンボといいながらヘビトンボはトンボの仲間ではありません。脈翅目に属するトンボとは別種類の昆虫で、トンボとは似ても似つかぬ稚拙な飛び方をします。どちらかというと蜻蛉に近い種です。
 この虫の幼虫は「孫太郎虫」として知られており、小児の疳(かん)の虫に効く薬として知られています。食通に聞くと、天竜川の「ザザムシ」の佃煮の中にも混ざっているそうです。
 成虫は大あごは非常に強く、人間の皮膚を容易に噛み切ることが出来るので手で触る時は要注意です(写真1.)。

写真1. 頭部の拡大(写真3.を拡大したもの)

 幼虫は渓流や河川に棲み、石下などに潜み、強大なあごを持っているトンボやカワゲラ類などの水生昆虫の幼虫を捕食し、2〜3年で老熟すると陸上に上がり、石の下や倒木の下などに室を作り、その中で蛹になります。この成虫は、我が家のすぐ近くを流れる「笙の川」で育ったものと思われます。開帳は100mmくらいです。

写真2. ヘビトンボ(敦賀市古田刈:2007.8.6)

 

写真3. ヘビトンボ(横から撮影したもの:同上)

 成虫は昼間は木の幹などに静止していることが多く、夜間燈火に飛んできます。北海道から九州に普通に見られる種です。